鶴の一声の意味
鶴の一声とは、「たくさんの人が議論している時、力のある人が有無を言わさず物事を決定する一言のこと」です。
終わりの見えない話し合いが、誰かの一言であっという間に収束する時がありますが、その時の一言が「鶴の一声」です。
会社などで、絶対に間違っていることでも、上司がそれでいいと言ったらそう決まってしまったりしますよね。
決定される内容は優れた意見であることが理想ですが、実際はそうでもない意見だったり、どうしてそんなことに…と言いたくなるようなひどいものもあります。
「鶴の一声」には、いい思い出がない人のほうが多いかもしれませんね。
もし、あなたが「鶴の一声」を発せられる立場にいるなら、よからぬ事態や余計な不満を生み出さないように考えてから発信しましょう。
語源・由来
鶴はとても用心深く、何かの前触れがあるとすぐにそれを感じ取り、迂回して回避しようとする習性があります。
鶴はめったに鳴かない鳥ですが、こういった変化や危険を感じたときにはそれを仲間たちに知らせるためにとても大きな声で鳴くのです。
その声は非常に大きく、ほかの鳥たちが鳴くのをやめて黙ってしまうほどだそうです。
鶴が鳴いた時の場面が、そのまま意味になったような感じですね。
使い方(用例)
・市長の鶴の一声で、議論は収束した。
・クラス委員の鶴の一声によって、出し物は合唱に決まった。
・彼女の鶴の一声で、結婚式は和装でやることになった。
意味ナビMEMO
鶴の鳴き声は、「ケーン!」と表現されることが多いですね。
鶴の鳴き声が大きいのは、その長い首に理由があります。
鳥の鳴き声は鳴菅という器官から発されますが、鶴は鳴菅を動かす筋肉が非常に発達しているのです。
そしてその鳴き声は、鶴の長い気管で増幅され、数100メートル先にも届くほどの大きな音となります。