シニカルの意味
シニカルとは、「人をあざけり、見下して馬鹿にするさま」のことです。
皮肉な人を指して使う語で、ひねくれているニュアンスも含んでいるため、いい意味で使われることはありません。
小馬鹿にされて嬉しい人なんていないですよね。
類語
〈皮肉〉という意味で『ニヒル』や『アイロニカル』という言葉も使われることがあります。
同じ皮肉を意味する語でも、微妙な違いがあるので使い分けができるようにチェックしていきましょう。
アイロニカルとの違い
アイロニカルとは、「皮肉的な」という意味です。
この言葉には、遠回しに意地悪なことを言って弱点を突く、当てつけのような意味が含まれています。
『皮肉なもので、別れてから恋人のありがたみを知った』と言ったりしますよね。
この場合の皮肉は、〈当てつけ〉と呼ばれる種類のものです。
このようなニュアンスの皮肉を《アイロニカル》と言います。
ニヒルとは
一方ニヒルとは、「何もない」「無」という意味です。
シニカルやアイロニカルと比べるとちょっとタイプが違い、”物事に対する無関心な態度そのもので状況に対する皮肉を表している”というイメージの言葉です。
例えば、友達を驚かせようとして後ろからわっと声をかけたのに、振り返って『なに?』とサラリと言い放つ態度を《ニヒルな態度》と言えるでしょう。
そういう態度をかっこいいとする風潮が70年代ごろにあったせいで、〈ニヒル=かっこいい〉という意味としてとらえている人もいますが、本来そのような意味はありません。
使い方(用例)
・シニカルな態度の教師は生徒全員から嫌われている。
・恋愛観を語ったらシニカルな笑みで返された。
・どうしてあの人はシニカルな返事しかしないんだろう。